資料室 ・ 年表
都市ガス事業の歴史
1872年のガス灯から、LNG導入・自由化・脱炭素まで。150年の歩みを、業界の「いま」につなげて読む。
150年を3行で
- 1872年、横浜のガス灯から始まった都市ガスは、電灯の普及とともに「あかり」から調理・給湯・暖房の「熱」へ用途を移した。
- 1969年のLNG輸入を境に、原料は石炭・石油系から天然ガスへ。1970〜80年代の「熱量変更」で、全国の都市ガスがほぼ天然ガス系になった。
- 1995年から自由化が段階的に進み、2017年に家庭まで全面自由化。2020年の脱炭素宣言以降は、合成メタンや水素が次の転換点になっている。
- 1872
- 1885黎明期
東京ガス設立
東京瓦斯会社が設立。以降、大都市を中心にガス会社の設立が相次ぐ。
- 1897黎明期
大阪ガス設立
関西の中核事業者として大阪瓦斯が設立。都市ガスが全国の都市へ広がっていく。
- 1900s–20s黎明期
照明から「熱」へ
電灯の普及でガス灯の役割が縮小。ガスは調理・給湯・暖房といった「熱源」へと用途を移し、生活インフラとして定着していく。
- 1954
- 1950s–60s
- 1969
- 1970s–80sLNGの時代
天然ガスへの熱量変更
各社が既存の都市ガスを、より高カロリーな天然ガス(LNG)系へ切り替える「熱量変更」を順次実施。全国の都市ガスがほぼ天然ガス系に。
- 1995
- 1999–2007自由化
自由化範囲の段階的拡大
対象となる年間契約数量を、1999年に100万m³以上、2004年に50万m³以上、2007年に10万m³以上へと段階的に引き下げ、自由化の裾野を広げていった。
- 2011自由化
東日本大震災
エネルギーの安定供給・安全保障・分散への意識が社会的に高まる。
- 2017自由化
都市ガス小売の全面自由化
4月、家庭を含むすべての需要家が供給会社を選べるように。電力とのセット販売や異業種参入が広がり、競争の土俵が変わる。
- 2022自由化
導管部門の法的分離
4月、大手3社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス)で、ガスを「運ぶ部門(導管)」を別会社として分離。導管の中立性を制度として確保した。
- 2020脱炭素
2050年カーボンニュートラル宣言
国が2050年の脱炭素を掲げる。ガス業界も、既存インフラを活かす合成メタン(e-methane)や水素を柱に、脱炭素への道を模索し始める。
この時代をくわしく:カーボンニュートラルとはメタネーション(合成メタン)とは - 2022〜脱炭素
LNG価格の高騰と調達の再認識
世界的な需給逼迫と地政学リスクでLNG国際価格が高騰。「どこから・どう調達するか」という安全保障が経営の中核テーマに。
出典:日本ガス協会「ガス小売全面自由化の経緯」(gas.or.jp)/資源エネルギー庁 エネルギー白書(enecho.meti.go.jp)/e-Gov法令検索(ガス事業法・昭和29年法律第51号)/各社沿革をもとに編集。年次・詳細は一次情報でご確認ください。