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読み解き 社会情勢 地図:小売・料金 2026年10月9日(金) 6:00

国会を通さず、料金は下がっていた

電気・ガス料金支援、9月使用分で終了へ

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2026年7月使用分から、電気と都市ガスの料金に月々の値引きが乗っています。単価の改定ではなく、国の予備費による時限の値引きです。この値引きが、9月使用分で終わります。ガスを売る側、料金の話です。

① いま、何が起きているのか

資源エネルギー庁が、電気・都市ガス料金への時限の値引きを実施しています。

  • 2026年5月25日、高市早苗首相が「中東情勢を踏まえた令和8年度補正予算等について」の記者会見で、燃料輸入価格の上昇が今後の電気料金に反映されていくと見込み、使用量が多くなる7月から9月の使用分について、電気・ガス料金への支援を行うと表明しました
  • 値引き単価は、2026年7月・9月使用分が電気低圧3.5円/kWh・高圧1.8円/kWh、都市ガス14.0円/㎥。8月使用分は電気低圧4.5円/kWh・高圧2.3円/kWh、都市ガス18.0円/㎥です
  • 対象は一般家庭と、年間契約量1,000万㎥未満の企業等。LPガス(プロパンガス)は対象に含まれません
  • 利用者側の申請は不要で、電気・ガスを供給する小売事業者が毎月の料金から自動的に値引きを行う仕組みです
  • 値引きの実施期間として示されているのは7月使用分から9月使用分までで、10月使用分は対象の一覧に含まれていません
  • 財源は2026年度予算の予備費です。2026年5月26日、政府はこの予備費から5,135億円を支出すると閣議決定しました

出典:資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ|電気・ガス料金支援」、北海道新聞「7~9月の電気ガス料金補助、予備費5135億円 支出を閣議決定 省エネ実施も呼びかけ」(2026年5月26日)

検針票は使用した月の1カ月ほど後に届くため、値引きが完全に消えるのは、11月に届く検針票(10月使用分)からになるとする解説もあります。

出典:セレクトラ・ジャパン「【2026年10月】電気・ガス補助金が終了」(2026年9月14日更新)

都市ガスの値引き単価(円/㎥) 14.0 7月使用分 18.0 8月使用分 14.0 9月使用分 対象外 10月使用分 ※10月使用分は、資源エネルギー庁の実施期間一覧に含まれていません
図:都市ガスの値引き単価の推移(出典:資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」)

② なぜ、これが重要なのか

値引きの財源は、新たに国会で審議された予算ではなく、2026年度予算にあらかじめ計上されていた予備費です。予備費は、個々の支出のたびに国会の議決を経る必要がなく、内閣の判断(閣議決定)で支出を決められる仕組みです。2026年7月使用分から値引きが始まったのも、この閣議決定によるものです。

値引きは、7月から9月という期間が最初から区切られた形で始まりました。期間を延ばすかどうかをあらためて決めない限り、10月使用分からは値引きがなくなります。

始まるときも終わるときも、国会であらためて審議されたわけではありません。始まりは閣議決定、終わりは「最初に区切った期間がそのまま来た」という形です。この「閣議決定だけで動く」性格が、今回のニュースの要点です。

③ だとすると、業界はこう動く

この値引きを検針票に反映させているのは、国ではなく、電気・ガスを供給する事業者自身です。7月使用分から値引きを乗せ、10月使用分からは外す——その切り替えを、各社の料金システムが機械的に処理しています。

問題は、切り替えのタイミングと、利用者の体感がずれることです。検針票は使用から1カ月ほど遅れて届くため、値引きが完全に消える10月使用分の検針票は、11月になってから利用者の手元に届きます。単価自体は変わっていなくても、値引きが消えた分だけ、利用者の支払額は増えて見えます。

値引きの単価自体は恒久的な改定ではなく時限の措置なので、冬に向けて新たな支援が決まるかどうかは、今後の政治判断次第です。今回の制度で公式に示されているのは7月から9月の使用分までで、延長の有無は、この記事の時点では示されていません。

④ 自分の仕事では、どう考えるか

料金の窓口やコールセンターに関わる仕事をしているなら、11月以降、「単価は変わっていないはずなのに、なぜ検針票の金額が上がったのか」という問い合わせが増える場面を想像できるでしょうか。値引きが切れたことと、単価そのものの改定とは別の話です。

この違いを、電話口で一言で区別して説明できる準備があるか。あるいは、自分が直接窓口に立たない仕事でも、この値引きが7月から9月限定だったことを、同僚や家族に説明できるか。試しに、今誰かに聞かれたと仮定して、30秒で答えを組み立ててみてください。

まとめ(3行)

2026年7月使用分から、電気・都市ガス料金には国の予備費による値引きが乗っていました。 値引きは9月使用分までで、10月使用分からは対象外です。 検針票は1カ月遅れて届くため、利用者が負担増を実感するのは11月以降になります。

料金制度の全体像は、料金と自由化のしくみの章でも整理しています。

この記事の一次資料(3)

  1. 資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ|電気・ガス料金支援」
  2. 北海道新聞「7~9月の電気ガス料金補助、予備費5135億円 支出を閣議決定 省エネ実施も呼びかけ」(2026年5月26日)
  3. セレクトラ・ジャパン「【2026年10月】電気・ガス補助金が終了」(2026年9月14日更新)

記事の数字・範囲を限る言葉・増減の向き・因果は、公開前に別のAIがこれらの資料の原文と照合しています(編集と検証のしかた)。正確な判断が必要なときは、原文をご確認ください。

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